hpのRAIDコントローラ(Smart Array)について

hpサーバーをここ1年よくさわってて学んだこと。基本的な事ですが。

設定はアレイコンフィギュレーションユーティリティから

サポートの人はよくACUって略します。まぁhp系のツールはシステムマネージメントホームページ(SMH)とかインテグレーテッドマネージメントログビューア(IML)とか長い名前が多いからその流れだと思います。

基本はこのソフトを使ってWindowsLinux共にGUIで論理ディスクの切り出しを行います。またWindowsLinux共にCLIコマンドラインインターフェイス)があってGUIレス環境でも使用できます。

また、OS未インストールの状態だとSmart StartというツールでCDブートすると同じようにアレイコンフィギュレーションユーティリティを使用できます。

あと最後に他のアレイカードと同様にマシン起動時のカードのBIOSでもアレイの作成などができます。

機能を全部使い切るにはライセンスが必要

全部のSmart Arrayがそうではないと思うのですが、少なくともG6世代のサーバーではアレイカードのBIOSにライセンスキーの入力画面がありました。

このライセンシングは機能制限のためにあり、キーが入力されていない状態だとRAID6のような高度なアレイ設定が出来なくなっています。

キャッシュは内蔵バッテリとセットで有効化

アレイカードには通常、読み書きの性能を向上させるためにキャッシュメモリというデータを一時的に溜めるバッファメモリが搭載されています。

しかし、データ保全の観点から考えればこのメモリ上にキャッシュされたデータは非常に危うい存在で、メモリへの通電がなくなれば(サーバーの電源が落ちたりすれば)即消えてしまうものです。

そこでキャッシュメモリの危うさに対策すべく、hpのSmart Arrayは充電式バッテリで通電を確保してデータを保護しています。

上記のような事があるので、hpのSmart Arrayはバッテリの接続がなければキャッシュメモリが有効になりません。

よってこれからサーバーを買う人はアレイキャッシュと内蔵バッテリのオプションを付けてください。もうサーバーを持っている人は内蔵バッテリが劣化していないか、システムマネージメントホームページやインテグレーテッドマネージメントログビューアで確認してください。

ディスクIO性能に直結する部分ですし、内蔵バッテリは普通の充電電池と同じように膨張するので放置は危険です。

アップデートはProliant Support PackとSmart Firmware Update DVD

これらはアレイコントローラに限った事ではありませんがドライバとファームウェアのアップデートツールです。

まず、Proliant Support Pack(通称PSP)はOSのドライバやその他のhpツールがセットになった統合アップデートソフトです。

実行すれば使っているサーバーの構成をスキャンして必要なドライバやツールのアップデートをサジェストしてくれます。

次にSmart Firmware Update DVD(旧Maintenance CD)はファームウェアのアップデートツールです。これもサーバーの構成をスキャンして必要なアップデートをサジェストしてくれます。

またこのファームウェアはOS起動状態のオンラインで適用することも、メディアからブートしてオフラインで適用することもできます。

これら2つのツールは3ヶ月単位くらいでリリースされています。世代の新しいサーバーはまめに適用することをお勧めします。

※適用に際してはバックアップ等のリスク対策をお忘れなく。

ディスク検査はhp Insight Diagnostic

これもOS起動状態のオンライン版とメディアブートのオフライン版があり、サーバーの各種診断を実行するツールです。

オフライン版はSmart Startでブートすればアレイコンフィギュレーションユーティリティと同じように使用できます。

ここでちょっと注意が必要なのがディスクの種類です。

SATAディスクに対して完全テストを実行してもSMARTの検査くらいなのですぐに終わるのですが、SCSISASも?)ディスクに完全テストをやるとすごく時間がかかります。

10本のSCSIディスクの検査にかれこれ1時間半くらいかかりました。

サーバーのオフラインメンテナンスは段取りが大切なので、ゆとりを持ったスケジューリングをお勧めします。

最後に

hpはやたら長い名前が多いですが、名前と意味が通じているので一度覚えると忘れないです。

間違い等ありましたらご指摘ください。以上、ケータイから。

疲れた〜(´△`)終わり!