How To Become A Hackerを読んで我と照らす(2008年25歳の秋)

私が読んだのは日本語訳のほうです。正確には「読み返し」ました。

私が最初にこの文書に出会ったのはもう5〜6年も前のことです。この文書がリリースされたのが1997年、その5年後に私は学生でした。

【引用】4.1 プログラムの学び方

当然のことながら、これがハッキング技術の基本です。1997 年にあなたがぜひ学ばねばならないひとつの言語は C です。しかしあなたがひとつの言語を知っているだけだとしても、あなたはハッカーではないか、プログラマですらないかもしれません。あなたは一般的な方法、つまりあるひとつの言語に依存せずプログラミングの問題について考えるために学ぶ必要があります。真ののハッカーになるために、すでに知っていることすべてに対するマニュアルと関連づけて、あなたは新しい言語を学ぶ足場を得る必要があります。あなたはいくつかの違った言語を学ぶべきだということです。

C のほかにも、さらに少なくとも LISPPerl ( そして Java はリストにあげるもののなかで特にお勧めします)を学ぶべきです。もっとも重要な言語に挑戦するだけでなく、それぞれにはプログラミングのために違ったアプローチ法があり、そしてすべてのものは有益にあなたを訓練します。

http://www.linux.or.jp/JF/JFdocs/hacker-4.html#ss4.1

そのころ私は大学の授業でCに初めて触れていました。またJavaの移植性に引かれ、当時はオブジェクト指向もわからぬままにJavaでプログラムを書いてました。

【引用】4.3 World Wide Web を使う方法を学び、HTML を書きなさい

ハッカー文化のほとんどのものは表には見えないところでの彼らの働きで築かれてきました。つまりハッカーでない人々の生活には直接的にどんな影響も与えないで、彼らは工場や事務所や大学での管理を陰で援助してきたのです。 Web はひとつの大きな例外で、政治家たちでさえそれが世界を変えているのを認めているとほうもなく大きな輝くハッカーのおもちゃなのです。このような理由からだけでも(そしてたくさんのその他のよいものも同様に)あなたは Web を使う方法を学ぶ必要があります。

http://www.linux.or.jp/JF/JFdocs/hacker-4.html#ss4.3

文書とは用途が違いましたが偶然にもHTMLも学び、それを書いていました。

【引用】1. この文書を書いた理由

(訳注1):参考に。原文では a wizard hacker となっており、wizard とは「魔法使い」の意味ですが、 a wizard hacker はより詳しい知識をもった卓越したハッカーであり、たとえば UNIX Wizard (Unix ウィザード)というのは優れた Unix 専門家の意味で使われます。

http://www.linux.or.jp/JF/JFdocs/hacker-1.html

私は常々プログラムを書くことイコール、呪文を唱えて召喚獣を呼ぶことだと思っていました。それがここでも肯定さました。上記の引用に従うのであればHackerはさしずめ、ダイの大冒険にでてくる大魔道師といったところでしょうか。

何にせよ、ここに記されたHackerたるものは常人とは違う、一種のヒーローのように私には写りました。この時私は初めてHackerという言葉の意味を深く理解し、それになることを自分の目標にすると決意しました。それからはこの文書を行動模範とし、Hackerになることを目標に精進を重ねてきたつもりです。

それにしても、やはり何か当時の自分なりに共感する部分が多々あったのだと思います。ちなみに今まで私が心を揺さぶられた作品を以下にあげます。

  1. How To Become A Hacker(日本語訳)
  2. 燃えよ剣(司馬遼太郎著)
  3. さよなら(Organix作)
  4. 竜馬がゆく(司馬遼太郎著)
  5. ファイトクラブ(ブラッドピット出演)

あと、これらに加え私はFinal Fantasy Xのガードになりたいと言ってたこともありました。友人はケラケラと笑っていましたが、内心は本気で全然恥ずかしいことだとも思いませんでした。それは全てにおいて、自分の信念の元に、自分の決断の上で行動を起こすという、覚悟がそこには感じられたからです。

【引用】3.2 同じ問題を二度解くような無駄を避けなさい

ハッカーらしく行動するために、あなたは他のハッカーたちが物事を考える時間は貴重であることを知っていなければなりません。つまり、情報を共有することはほとんど道徳的な義務であると言ってもいいのです。問題を解決し、その解答を提供すれば、他のハッカーたちは古いものを引続き繰り返して扱わなくても新しい問題を解決できるのです。

http://www.linux.or.jp/JF/JFdocs/hacker-3.html#ss3.2

自分を自分の信念で律し、なおかつ自分の能力を他者のためになる使い方で行使するという点、他者へのいたわりも、私がHackerというものがヒーローと同値だと思う理由のひとつです。

まとめ

しかしここまで書いていて思うことが、自分はHackerになりたいのではなく、なりたいものに一番近しい存在がHackerなのではないかという疑問です。

どちらにせよ、このような人生において長く付き合える文書に出会えた私は幸せです。また、この文書の作成者と翻訳者、現在Hackerとして生きている方々にも感謝です。

この記事を読んで興味が出た方はぜひ、How To Become A Hacker(日本語訳)を読んでみてください。私も生きているうちにHackerの仲間入りができるように、これからも精進を続ける所存です。